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借り物の町と借り物のわたし(12)

03 21, 2009 | Posted in 小 説 | Thema 小説・文学 » 自作小説

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先程、買おうとしていた週刊誌を探す。しかし、売り切れているのか、それとも本から仕入れていないのか、見当たらない。

がらがらと少々重たいガラス戸を開く。
エプロンを付けたおばさんが、ぶっきら棒に「いらっしゃい。」と言った。
彼女は平積みしている新刊本の上の埃を、はたきで掃除しながら、本を整理している。
外見よりも、きれいな店内だった。

新刊本を、物色してみる。
この頃、余り見ていなかったため、目新しい本ばかりだが、読みたい本は見当たらない。
そもそも、知っている作家の本がない。
多少、首を傾げるも、次はお目当ての漫画本のコーナーを見ることにした。

ところが、こちらにも目指す本は置いてなかった。
がっかりして肩を落としていると、店員のおばさんが声を掛けてきた。

「お探しの本がございませんか。」
先程のぶっきら棒さとは裏腹に、思ったより優しい声でそう尋ねてきた。
「いえ、そうではないです。」
漫画本の新刊を、大方昼間になるかというこの時間に探している自分が恥ずかしくなって、ついそう言ってしまった。
また、そのように答えてしまったことで、余計に恥ずかしさが増し、足早に店を出てしまったのだ。

「しまった。道を聞けば良かった。」
恐らく、かなり長い間勤めていそうな店員だったので、道はよく知っているだろう。
駅までの道なら教えてくれるだろうが、元々人見知りの激しいわたしは、恥ずかしい思いをしてしまったその店に、もう一度入ろうとは思わなかった。

となると、次の店はクリーニング屋かイカ焼き屋だ。
腹の減り具合もそろそろ限界なので、ここはやはりイカ焼き屋だろう。
見ると、先程ソースの焦げ具合を確認していた青年は、次々とプレス機を押し下げ、イカ焼きを量産している。
そんなに作って売れるのかとも思ったが、実は隠れた名店なのかも知れないという思いを抱きながら、そっと店先に近付いた。

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